活用していますか?お薬手帳!
 厚生労働省の調査によると、複数の医療機関を受診している外来患者さんは平成14年で44.6%と報告されています。特に高齢者ではこの傾向が強く、65〜74歳で52.3%の方が複数の医療機関を受診されているようです*。もし、患者さんが他の医療機関を受診していることを知らずに医師がお薬を処方した場合、成分が重複したり相互作用のあるお薬を処方してしまうおそれがあります。また、たとえ「かかりつけ薬剤師」が決まっていたとしても、災害や旅行先では必ずしも「かかりつけ薬剤師」に相談できるとは限りません。
 このような問題を避けるため、お薬手帳のご活用をお勧めします。お薬を安心して安全に服用していただくため、お薬手帳を日頃からご活用されてはいかがでしょうか?詳しくは「かかりつけ薬剤師」にご相談ください。
 服用しているお薬の名前をいえますか?
 医薬品の中には似た名前でも、作用が全く異なるものがあります。また、同じ名称でも含有量 (mg、μgなど) が異なることもあります。服用しているお薬の名称と含有量を全て覚えるのはとても大変です。もし、はじめてかかる病院に行ったとき、間違っていつも飲んでいるお薬を伝えてしまうと、思わぬ事故につながるおそれがあります。このような事故を避けるためにも、普段からお薬手帳をご活用して、病院や薬局にかかるときには必ず持参してください。
 お薬手帳は1冊で!
 受診する病院ごと、あるいは調剤される薬局ごとにお薬手帳を持っていませんか?お薬手帳は患者さんの服用薬剤の記録です。お薬手帳はいくつかの病院や薬局などにかかっていたとしても、1冊に全てを記録することで、相互作用や重複投薬などが避けられます。是非一冊にまとめてご活用ください。
* 厚生労働省大臣官房統計情報部, 平成14年受療行動調査, 2003.